猫が腎臓疾患で生死をさまよった話

はじめに
我が家には猫が4匹います。
2017年の6月に飼い猫のジョセフが腎臓疾患になった時の話です。今は元気なのでご安心ください。
先日、動物病院に行った際に獣医の方と当時の話をしていると「あれは急性腎不全というより、尿毒症が…」と言われました。この2年急性腎不全だと思っていたので、衝撃です。
どうやら、尿道閉塞になり腎臓機能が低下、そして尿毒症につながったようです。当時の様子を時系列に沿ってお話します。
6歳 ミックスの男の子
アレルギーも持病も何もなし。
甘え上手でとても元気。
尿毒症とは?
体の中を汚い血液が流れている状態をいいます。
腎臓は老廃物をろ過する役割を持っています。腎臓機能が低下することにより、ろ過されるはずの老廃物が体内に溜まります。
老廃物が尿として外に排出されずに体の中にたまり続けると、血液の組成を変えてしまいます。
体の中を悪い血液が循環する恐ろしい病気です。
腎臓疾患の兆候
私が異変に気が付いたのは、6月28日のことです。
いつもと違い、おとなしい様子でご飯もあまり食べません。その時は季節の変わり目でバテてるのかな?くらいにしか思いませんでした。
仕事が忙しい時期でもあった為、あまり気にかけることなく過ごしました。
地獄の4日間
6月30日(夕方)
夕方仕事をしていると、母から連絡がきました。
「ジョセフの名前を呼ぶと、ふらふらしながら歩いてくる」というのです。
私の会社へ寄ってもらい、ジョセフの顔を見て病院は母に任せました。
その時は少しぐったりしているぐらいで、焦点を定めていないだとか、息苦しそうだとかそんな様子はありませんでした。
仕事が終わり、母に「ジョセフどうだった?」と連絡をすると電話がかかってきました。
「おしっこ取られてるけれど、おしっこじゃなくて血がずっと出てる。やばいかもしれない」
21時になっても帰ってきません。
「今点滴してもらってるところ」
22時頃家に帰ってきました。
「明日の朝にもう一回病院へ行く。今夜が峠かもしれない」
7月1日(朝)
無事に朝を迎えることができました。なんだか、ジョセフも昨日より元気になっている気がします。
病院に着き、血液検査をしてもらいます。
「数値が昨日より悪くなっています。正直、いつどうなってもおかしくない」と言われました。
今のジョセフの状態を聞き、一日点滴を続けてみることにしました。次に来るのは夕方です。
その際、「連絡のつく電話番号を教えてください」と言われ、絶望感が襲います。
7月1日(夕方)
電話はかかってくることなく、夕方を迎えることができました。
血液検査の結果は「少しは良くなっている、でもまだ危険な状態」です。
その日は土曜日だったのですが、月曜日まで点滴をするため入院を勧められました。
少し良くなったとはいえ、まだまだ危険な数値です。
”日曜日の間に何かあったらどうしよう”と思いながらもジョセフは入院しました。
7日3日(朝)
幸い、連絡も来ずに月曜日を迎えることができました。
病院につくと、「暴れて途中から点滴が取れてしまって、していない」とのこと。
暴れられるくらい回復したのか!と期待しながら様子を見に行くと「なんだなんだ?」という表情でこちらを見ています。
絶望だけだった4日間にやっと安心感がでました。
血液検査の結果を聞くと、「数値はやや高いが、ほぼ正常」。
尿道にカテーテルを縫い付けられて、おしっこ垂れ流しの状態ですが元気に歩いてくれています。
退院直後のジョセフの写真です。(少しだけショッキングかもしれないので、見たくない人は飛ばしてください。)
その後
縫い付けられたカテーテルは外され、定期的に注射をし、ご飯は療法食になりました。
腎臓疾患も慢性的なものではなく、一過性のものだったため完璧に完治しました。
しかしストレスからか、今は命には全く関わらない別の持病が出てきました・・・。
今では元気に走り回り、ご飯をたくさん食べ、よく寝て甘えながら過ごしています。
処置内容、明細について
血液検査結果
4日の中で血液検査を4回もしました。
今回の病気で大事なのは、次の2つの数値だそうです。
クレアチニン・・・体内の不要な成分。尿以外では外に排出されない。
【猫の平均的な数値】
血中尿素窒素 20~30
クレアチニン 1.0~2.0
⬇︎ジョセフの血液検査結果
もう訳が分からないくらい数値が高いんですよね。本当によく無事に完治してくれました。
処置内容
6/30夕方 注射4本・点滴
7/1 朝 注射4本・点滴
7/1 夜 注射4本
7/3 朝 注射4本・点滴
7/3 夜 カラー修正・尿ケアご飯
その後、8月中旬頃まで定期的に注射。お薬、療法食。
お金のこと
6/30夕方 21,000円
7/1 夜 21,000円
7/3 朝 25,000円
7/3 夜 2,100円
その後、8月中頃まで定期的に通院。
思ったこと
すぐに病院へ行け
私の人生で間違いなく一番辛い数日でした。
最初に異変に気がついた時点で、病院へ行っていたらもう少しマシだったかもしれません。
猫だから様子をみても大丈夫なんてことありません。動物だからこそ、話せないからこそすぐに病院へ行くべきです。
後1日遅れていたら、間違いなく死んでいました。
保険には入れ
4日間で約7万円の出費でした。
当時、実家暮らしでお金もあったためスッと払えたのですが、今は実家を出て生活しています。
今の生活ですぐに7万円を出せと言われれば、出せないことはないけれど痛い出費です。
実は保険契約をした直後で、待機期間中に今回の病気になりました。
あと一週間早く保険を決めていたら、出費は3万円ほどで済んでいました。
今はこの病気を教訓に、保険に入りながら猫貯金もしています。
ペットは保険派か貯金派かの答えは、間違いなく両方です。
しっかり観察しろ
ジョセフは当時6歳でした。若いと病気の進行が早くなります。
元気でも数日後には亡くなってしまう子も沢山います。
猫のトイレ掃除ひとつにしても、異変に気がつく手がかりになるはずです。
普段からふれあい、しっかり観察するようにしてください。
さいごに
私が猫に関して真剣になったのはこの病気がきっかけです。
「かわいい」という思いだけで飼い始めた猫。かわいいだけで飼ってはいけないなと痛感させられました。
猫を飼うと、幸せで良いことももちろん沢山あります。
しかしその裏には、家がボロボロになったり、病気で苦しんだり、お金が沢山かかったりと辛いことも沢山あります。
きちんと考えた上で、しっかり検討して飼わなければいけません。
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